クラスメート

墓参りで帰省して、いつも通り親友と遊んだ。今回は、それ以外にも中学時代のクラスメートと会う約束もしていた。金曜日という設定に無理があったのか、集まったのはわずかだった。

だが、それ故に濃厚な話ができて前回の夏の時よりも状況がよくわかりかえって良かった。話題として私の「結婚」問題があがることもあった。たまたま、クラスメートの一人の妹が遊びに来ていたのだが、４０歳を超えているのだが、独身だった。周りの者が私に、「なんやったらどうや？」と暗黙の視線を向けてくるので困った。

彼女の方の事情もあろうし、私の気持ちもあるし、「ちょうどいい」という周りの見方だけではどうにもならない。佐野量子似のかわいい子だったが、いざ、結婚とか付き合うとなると簡単ではないと思った。そんな、雰囲気を感じたということだ。実際、クラスメートに聞くとお母さんの面倒をみているのだという。さらに私の面倒などみられないだろうと思えた。右手の薬指に指輪をはめていて、落ち着いていたのでてっきり「既婚」と思ったのだが、右手は関係ないそうだ。

「おめえも、そろそろ、岡山に帰ってけー。」とも言われた。確かに、そうしてみたいという気持ちもある。そして、そうできないのが、岡山にいても仕事が無いということだ。今の私では、なお、この街で生きて行くには実力不足ではないかと思う。クラスメートは、皆、この岡山でしっかりと生きている。私ならば、ここで仕事を起こすくらいの勢いでなければならない。

来月も帰る予定でいるのだが、この時はおもしろいことになりそうだ。３０年以上会っていないクラスメートとも電話で話はして、「来月来んかな？」と聞くと行ってもいいような口ぶりだったのだ。お互い、どんな老後を迎えるのかを考え始める世代なので、誘いがあると、とりあえず行ってみようという気分になるのだろうか。