死について

甘っちょろいかもしれないが、死についての考察をしておく。私には高所くらいしか恐いものがない。宇宙人が出てきても、幽霊が出てきても、悪魔が出てきても恐くないのだ。もちろん映画やテレビの話だが。現実には見られないので恐くないのだ。現実にあるものが恐いという単純な原理だ。したがって、やくざよりもかわいい女が豹変する方がよほど恐い。

それでよく考えてみたら、死というものを恐がっている自分がいたので意外だった。なんだかんだ言っても死ぬことは恐いわけだ。そして、それではどうすれば少なくとも納得してその時を迎えられるのかを考えてみた。すると、納得などできるはずがないということがわかった。やりたいことをすべてやったとしても満足ではないのだから、それは自分からは死を受け入れるつもりがないのだと言える。

今の私が、大学へ行ったり、嫁さんをもらったりして子育てを終えたら満足かというと全然納得できないだろう。やはり、それらは私が生ある時に当たり前のこととして「あって欲しい」願望に過ぎない。では、発明発見ができたら満足かというと、それでも満足ではない。さらにもっとすばらしい発明をしたいと思うからだ。

結局の所、自分からは死ねないのだ。いつの日か、強制的に肉体が朽ち果てるときをもって私の死のタイミングだと思うことにする。それがいつになるのかは誰にもわからない。今のように無茶をしていると意外に早いかもしれないし、精進して心を改めて生きれば、少し先になるかもしれない。私は、自分よりもまず、他人を助けることをしなければ、まだ自分の死を語る資格もないのではないかと思う。数年前、このブログを始めた時の決意もそういうことだった。

つまり、この東京で生きる限り、いつかは大地震に遭遇することになるだろう。もしも、私が生き残れば生涯人助けのために生きて行こうと思った。復興のさなかで私も生涯を終えることになると思うが、それこそ私らしい行き方ではないかと思う。私も多くの人に助けられて今があるのだから、大震災で生き残ったにならば、人助けをして当然なのだ。やりたいことも多くを残したまま、逝くことになるのだがそれは仕方のないことだ。

現在、どういう思いで生きているのかというと、お袋の世代をいかに楽しませられるかという気持ちが強い。私も５０を超えて、いろいろな病気を抱え込むことになった。喘息、高血圧・・・・。それらは、１つだけでもシンドイものだが２つ３つと抱え込むとこれはもう、少しも楽しくない。お袋を見ていてもそう思う。だから、シンドイのは仕方ないから、ちょびっとでも苦しみを軽減して、楽しいことを見つけて生きよう、とお袋を励ますようにしている。

お袋の場合は、喘息に、加齢黄斑変性症、膝関節症を持っており、歩くのにもシンドイし、じっとしていても咳が出ることもあるし、本を読もうにも目が疲れて仕方ないこともある。すべてを抱え込むと嫌になるもんだ。実際に、少し前に「もうどうでもエエわ。」と言い出したこともあった。私は、こりゃやばいと思い、「しんどいことは仕方ねえ。じゃけー、いっこいっこ治して行こうじゃねえか。今すぐ解決できんことも長生きすりゃ、解決できるかもしれんじゃろう。」と言った。実際、それはウソではない。

特に目のことは、神経細胞の再生を必要とするだけに簡単ではない。少なくとも２０年くらいは必要だ。だから、寿命との戦いなのだ。その間は、いろいろとハプニングや楽しいことも経験しながらしのぐことではないかと思う。少しは元気な私が、暗い気持ちにさせないように気持ちをそらせる努力が必要だと思う。幸い、私は人を応援することを得意としている。どこまでも励まし、応援するだけだ。

結論としては、自分自身の死は選べない。いつか、時がくれば強制的に私の生涯は終わる。それまでに、一人でも応援することだと思う。自分の健康はもちろん注意するが、失敗もあるだろう。それもまた運命として受け入れよう。生涯、勉強し続ける人生だと思っている。体が思うように動かないが、それでも今という時が私にはうれしい。もっともっと勉強してここに成果を書き込みたい。