風景を愛でる

ある写真家のブログを読んでいて、風景を愛でるものがあった。庭のあるようなマンションに住んでいるらしく、そこに来る鳥などをよく載せている。私もぜひ、そのような余裕を持ちたいと思い、関心を持ったのだった。

少し広いところに引っ越したものの、よのような悠長な余裕などあるはずもなく、日々あくせくと暮らしている。ただ、このせせこましさのようなものは、あくまでも私の私生活から来ている。今は、面倒だとはいえ仕事がそんなに困難とも思えない。むしろ、パートナーといとこが率先してやってくれているので私はボーッとしていてもいいくらいなのだ。

では、いったい私生活の何に苦悩しているのかといえば、これがまったく大したことではない。要するに、「片付かない」というだけのことだ。確かにゴキブリに悩まされているとはいえ、こんなことはゴキブリ捕りを置けば済みそうな問題だ。単に片付けないから片付かないだけのこと。この土日でも主な行事は散髪に行ったことだけだった。土曜日には、あても無く江戸川区の旧宅に行ったことは確かに大きな行事ではあったが、何かをしたわけではない。

今の私に必要なことは、風景を愛でるような心の余裕だろう。たちまち、土曜日までに片付けをしなければならない状況に追い込まれたが、１箱づつでもやる他ないだろう。少なくとも環境は良くなった以上、心も余裕を持ってもらわなければと思う。自転車の話をすると、パートナーから「ナビを買うと楽しみが広がる」と思いがけない提案。こんなところにもまた癒しがあり、趣味が広がる種がある。

環境が静かになっただけに、帰った時の静けさが鼻に付くようになった。ラジオとかテレビとかの音が欲しいと思うようになった。ポータブルなものでもいいと思い、またぞろゴミになりそうな買い物を検討している。アキバに置いてあるかと思ったが無かった。直営店にまで行かないと現物は見られないみたいだ。決め手は、見ての実感だろう。

コンポが欲しいと思い、きのうも物色を忘れなかったが、ピンと来るものは無かったように思う。私が高級なラジカセ的なものを求めているので候補が無かったというのが真相だろうか。そう、まさにBOSEのシステムのようなものを求めているわけだ。ちゃんとラジオが付いていて、普通にＣＤもいい音で聴きたいという要求だ。コンポもいいのだが、私のような生活スタイルには合わないようだった。コンポの前に座ってじっくりと音楽を聴くことは少なくともこの１５年のうちには無かった。どうしてもそわそわと動きまくる。動いた先で音を楽しみたいのだった。