20年目の6月

親父のことを昨日、お袋と話したが、むしろお袋の方がさばさばしていた。私の方が今は調子が悪いのでついつい暗くなることを考えてしまうのだろうか。20年前の6月に親父は入院し、2ヶ月後に逝ってしまった。今ならば、治るまではいかないかもしれないが、数年は延命できたのではないかと思う。その間に、お互いにお別れの準備ができたろうにと思うと悔しい。

私も今、どうもパッとしない日々を送っている。喘息がどうなるのやらよくわからないのだ。調べると、やはり吸入ステロイドをしばらく続けて気管支の炎症を抑えた方がいいのだという。しかし、本当のところは何もわからないのだ。私の場合、どうしたらいいのか。

ストレスをためないというのも難しい。親父もこれで病気になったようなものだ。この体質は遺伝だろうが、男はみなこんなものということもできる。私も趣味はいろいろあるのだが、ストレスをためないようにするまでの趣味は無かったということか。

私としては、もっと前向きに考えなければならないのかもしれない。肝臓の精密検査のときには「死ぬつもりはない」と宣言したが、喘息と言われたときにはへなへなとなってしまった。年末からずっとなんかシンドイと思っていたことがこういう結末だったのかと思ったから。今までなんとかならなかったのかという後悔があった。

政権交代があってうれしいことばかりかと思ったが、まだ評価が定まらないうちに総理が辞めるという事態になりガックリだ。私の仕事も新しい時代に向けて飛躍していきたいと思っていたのだ。もちろん、総理が辞めたからといって私の研究が終わるわけではないのだが。

なんというか、いろいろがんばってみたが私の一生も、結局、何もできなかったという結論が見えたような気分になって暗くなったわけだ。たぶん、これは病気が見せている心の状態だと思う。普段の私は、そんなことはないのだから。少なくともこれまでは。

親父のことを思い出すのもこの季節だからというわけではないのかもしれない。今が調子悪いからなのかもしれない。