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私は、高校受験までは何とか社会に適応できた。それは、これまでにも書いてきたことだ。しかし、その時点で私に反省を抱かせる事件があったことも事実だ。

希望通りの高校に行けて、お気楽な気分で下校していた時だった。中学時代によく遊んだクラスメートとばったり出くわした。彼は、変わった進学をしていて、県外の商船高校へ行ったのだった。しかし、出会った時は、市内の私立高校に行っているとのことだった。何があったのかは知らないのだが、いじめでもあったのかと当時は思った。

少しだけ話したと思うのだが、それはけっこう重い話だった。「おめえが、あの高校に行くとはのう。」と彼は言っていた。つまり、中学時代の私の印象からは、市内の進学校に行くことは無理だと思っていたのに、という前提があるようだった。実は、私自身も同じでまさか合格できるとは思っていなかったのだ。

彼の言い分ももっともだった。私の知る限り、彼こそ真の勉強家で読んでいる本の量も半端ではなかったと思う。一方、私ときたら「ノストラダムスの大予言」とか映画で有名になった「パピヨン」を読んだことがあるくらいで、とにかく文学とは無縁な人間だった。

しかし、現実には本など読んだことが無いに等しい私の方が「受験競争」には強かったということだ。それは、多くを知る人にとって国語の問題などは、答えが一つではないという解釈ができるからだと思う。出題者は、了見が狭いので解答はコレと思って問題を作るのだが、多くの文学に接した人間からすれば、いろんな解釈が考えられるのだと思う。

後年、大学受験競争に大敗北を喫した私が受験に対して恨み節を言うようになるのだが、私が受験した共通一次の初年度の国語の問題にも同じようなことがあった。新聞にも載ったので印象的に覚えている。やはり、その識者の指摘は、多くの文学に接したことのある者にとって別の解釈も可能なので、共通一次のような選択式の問題は大学受験にそぐわないというような内容だったと思う。

そして、今の私もまったく同じ立場だ。受験を突破するためには、受験シフトの勉強をしなければならない。私のように、のんびり「原子は本当にあるのだろうか」などという浮世離れした「勉強」をしているようでは、とうてい大学には合格しないのだ。私のやったことも勉強ではあるが、大学に合格するための勉強ではなかったのだ。

バカな教師、バカな医者、バカな公務員、バカなサラリーマン・・・こういう者達が出現しないのであれば、これまでどおりの体制で良かったということなのだろう。しかし、今や、それではいけないことがあまりにも明らかではないだろうか。あまりにバカが増えると、社会も腐っていく。止めるのは知性のみだ。どうやれば知性は育つのか。

高校受験も私は、自由にして誰でもいつでも行けるようにしたらいいと思う。しかも、3年も必要ないのではないかと思う。研究したい分野が見つかれば、そのまま大学へ行けるようなバイパスも必要なのではないかと思う。つまり、知性を育てるためのシステム作りが必要だと考えている。学歴や資格ではなく、知性を磨くためのシステム作りこそ必要なのだ。

あの彼とは、それっきり出会っていない。彼と仲が良かったクラスメートに最近再会したのだが、その彼でも消息を知らないくらいなのだ。私も東京でクラスメートに探し当てられ、再会するまでは会いたくない気持ちだったが、それと同じなのだろうか。もし会えたら、あの時の会話をもう一度してみたいと思う。傷をなめ合うのではないが、あんたはよくやったと言ってやりたい気持ちなのだ。
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