うつとの闘いの途上にて

私は、大切な人を「うつ」のせいで失いたくはないと思っている。私の命にかえても救いたいと思っている。ただ、その方法がわからない。「薬」はとりあえず効かないばかりか、一度飲み始めると、止めるのは至難の業だ。よほど優秀な医者の管理が無いと無理だ。だから私は、薬をすすめない。

では、栄養方面からの治療を試みている医者はどうか。試してみる価値はあると思う。少なくとも、他の病気ではないということがわかれば問題が明確になる。サプリメントを飲むと高くつくのだが、それならば血液検査だけでもいいだろう。

運動は、やるべきなのは当然なのだが、ただ歩くだけでも難しい場合がほとんどのケースだろう。泳いだりすることができればいいのだが。ただし、その場合、「会話」がキーとなるだろう。私のように自閉気味の人間ならば、「独り言」を言いながらでもできるが、悩んでいる人は、本物の会話が必要だろう。歩くにしても、泳ぐにしても。

趣味はどうか。この期に及んで趣味もないもんだが、何もやらないよりはやった方がいい。昔、遊んだことをやってみるというのでもいい。楽しいと思うことならばなんでもいいのだ。できれば、これは、まず自分一人でやった方がいい。ある程度、技を極めてから他人との交流を図った方が調子もいいだろう。

鍼灸はどうか。やったことがないのでなんとも言えない。ブログなどで体験者は頭痛をとるのに効果的であったと記している。わけのわからないイライラなども治す効果があるかもしれない。鍼灸については改めて研究してみたい。

環境はどうか。私の浪人時代が「うつ」だと仮定すると、確かにほとんど一日中ひとりだった。それに耐えきれず私がとった行動は、にぎやかな所へ行くことだった。きぎやかな所も苦手だったが、自分を慣らそうという気持ちもあった。図書館に行くことも良かったように思う。自分が許せる範囲で人と接することはいいようだ。

気持ちの持ちようはどうか。これについては推奨することがある。「忍耐」だ。日本語の忍耐ではなく、初期仏教用語での「忍耐」だ。つまり、「うろたえるな」ということ。うれしくても悲しくても、怒っても普通にしているということ。「うつ」と「怒り」はけっこうつながりがあると見ているのだが、「怒り」に対しても「忍耐」できるかどうかがけっこう、大きいと思う。

実は、私も浪人時代のうつを乗り越えたのは、この怒りのコントロールだったように思う。「忘れる」ことで乗り越えたのだった。「忍耐」することで冷静に次の行動が判断できる。しかし、見境もなく怒っていると「心」に支配されてしまう。私たち人間は、「心」をコントロールしてなんぼの生き物なのだ。暇を喜び、トラブルを楽しむという心構えで生きられないものか。

夢を持てないか。苦しいのに「夢」を持てなど無理な話だろう。いつか持てばいい。まじめで、優秀な人が「うつ」になる。こういう人がいつまでも夢を持てないはずがない。今はじっくりと待ち、やがて大きな夢を持って欲しい。多くの人が「楽しくなる」夢を。

人間の行動に思いをはせて欲しい。今は誰もが生きるためにあくせく仕事をしている。そんな中でストレスが生まれ、傷つきやすい人がうつにみまわれる。恥知らずな人間は、うつとは無縁だ。それでも人間の力でできないことができるようにもなる。目の前のあるいは、周りの人間だけを見て人生に絶望しないでもらいたい。

情報を多く持って欲しい。パソコンに疎いならば、多少、得意になってインターネットから情報を常に仕入れて欲しい。ウソも本当も入り乱れているのでその中から真実のみを読み取れる眼を育てて欲しいのだ。おかしな医者に出会っても情報を持っていれば大丈夫だ。コンピュータが苦手だと思っている人は、もう少し時間をかけてみればいいだけのことだ。経験とともに上達する。