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私自身が「頑なな」性格のためか、似たタイプの人間に出会うとどうしても応援したくなる。私の経験から学ぶのであれば、そういうことをしても受け入れられないことは明らかなのだが、やってしまう。それも、経験によるものだ。浪人時代に出会った教師に私は救われた思いでいる。頑なな私であってもその先生は、受け入れたのだった。私の心をも動かせたその先生のやり方は、どんなものだったのか、それを思い返しながら行動してみたい。

「応援」と言っても、単に「ガンバレ」と言うことではない。やがては社会の中心で活躍してもらえるように支援することを意味する。松明を受け渡すためにだ。社会が20年前、私が経験したように自分のことしか考えないようなものになれば、仕事は無くなる。しかし、現実がそうなってしまっている。現時点で、そこそこの企業に身を置く者は、かろうじて今の年金制度に守られて生きることができる。社会を変える必要などないわけだ。しかし、子供や孫の世代はどうなのか。そこに思い至らなければならない。やる気のある人間はどんどん採用して育てることをしなければならないのだ。

先生にとって私は、単なる仕事のお相手だったのだろうか。教師にとって生徒は、商売相手に違いない。そして、以前書いたように、先生は私の進路に反対はしなかったのだ。私立大学を受けてみるようにすすめてくれたのだが、あの時は、説得力のあるものというよりも定石を説明しただけだったかもしれない。ただ、私が大学を志向する理由に、「本当の学問をやりたい」ということを志望の理由に書いていたことは理解してくれていたようだった。「早う本当の学問をやらんといけん。浪人は2年でたくさんじゃ。」と言ってくれたのだった。

しかし、私立大学はことごとく不合格、4浪と最悪の経過をたどってしまった私だった。集中力を欠いていたことは事実だが、合格に必要な「学力」が不足していたことは紛れもない事実だった。だから、私が学問をやるのに不適切とは思わないのだが、あの競争入試という場面では、明らかに「勝てない」ということは言えた。せめて、2浪でそのことを理解すべきだったが、大学を諦めることができず、さらに2年の歳月を無駄にしてしまった。

育児の本に子供が嫌いなものを食べさせる方法が書いてあったのを読んで感心したことがある。一番やってはいけないことは、無理矢理食べさせることだ。これをやると、子供によっては吐いたり、食事そのものを嫌いになってしまうのだ。ただ、世の中のお母さんは、忙しいのでこれをやっていない人はいないように思う。子育てに疲れていて「めしくらいちゃんと食えよ。」と思うだろう。

実は、私もこうして育てられて、食事の嫌いな人間になってしまった。前に書いたのだが、だからといってそれを恨んでいるとかは無い。よかれと思ってやったことが結果的に間違いだということはあるからだ。それに、自分で食べる分にはどうということはない。イタメシが好きではないといってもコンビニのスパゲティーはおいしく食べられる。最近は、添加物が恐いので食べないのだが。

子供が苦手なものを食べてもらうには、ひたすら手を変え品を変え料理を作るしかないのだという。嫌なら、無理にすすめずさっと下げるのがいいのだという。そして、負けるもんかという精神でいろんな調理を研究することだという。それは、誰にでもできることではないのだが、傾聴すべき意見のように思う。頑なな人に何かをすすめる場合も同じ事なのだ。私の恩師もまさにその通りのことをやってくれていたのだと思う。
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