歯医者

久しぶりに歯医者へ行ってきた。腕がいいと思っていたが、儲かったのか家をリフォームしていた。医療器具も最新のものにしているようだった。私は、そこの第１号の患者なのだ。たまたま近所だったので行ったまでのことだったが、なかなかしっかり診察してくれるので今では虫歯１本無い。

１週間ほど前から、虫歯的な痛みを感じたので久しぶりに行ってみることにしたのだった。年末の休みにかかって歯痛になったりしたらかなわんということだ。しかし、前回もそうだったのだが、知覚過敏のようだ。念のためレントゲンを撮ってもらい、次回も行くことになった。見た目での目立った虫歯は無いということだった。

私が東京に出てきて６年間を過ごした江戸川区を興味深く観察して来た。儲かっていなさそうな本屋はつぶれ、ヤブ医者らしい病院は、名前を変えて病院を増築していた。当時から、はやっていた焼き肉屋は、今も繁盛していた。篠崎公園は、来る東京大震災の避難場所にするつもりなのか、公園と言いながら何も無い。駐車場がそのままテント村になるのだろう。

かつては、けっこう歩いたものだった。金の無い時にカードで靴を買った店もまだあったのでうれしかった。１万以内の出費なのだが、そんな金も無かったのだ。私には仕事があり、それに賭けていたのでカードの与信限度額いっぱいに使っていたのだ。いや、そうしなければ食って行けなかったのだ。会社に借金したこともあった。所属していた会社は、今時の会社と同じで20時間近く働いても、月にして３万増額するだけであった。今では幽霊会社としてのみ存続しているそうだ。当然の結果だろう。

しかし、歩いても歩いても掘り出し物は無かったように思う。田舎っぽい雰囲気を楽しむという意味ではいい場所だったが、何かがあるという街では無かったように思う。若い夫婦が家賃が安いので住んでいるという土地だった。地下鉄の路線までバスを利用しなければならず、恐ろしく不便な場所でもあった。引っ越しの時に一度だけ利用したラーメン店が今も営業していたのがうれしかった。