むつかしい人

私も幼少の頃から、「むつかしい」人間として名をはせてきた。おっさんになるまでほとんど友人はいない。年上の人間に従わず、むしろ毛嫌いしてきた。私が逆の立場でも私のような人間は嫌だと思う。疲れるだろうから。しかし、少数ながら私を評価し、興味を持つ人間もいた。私は、そういう人に生かされてここまで生きてきた。

そういう私がいざ、異性に興味を持つとなるとこれが非常に難しいことがわかる。なにしろ私は男女の関係など理解していないし、合わせることもできない人間なのだ。現に、常に「変人」と思われていたのではないだろうか。京都時代は、それなりにアタックしたものだが、ことごとく拒絶された。

しかし、仮に受け入れられたとしても長続きはしなかったのではないか。なにしろ私も、相手に一風変わったところを求めるからだ。私は、どうも、このタイトルにも書いたように、「難しい」女が好きなようだ。あっさり、受け入れてくれるような女ではそもそもが無理なのだ。

私はこれまでのところ、まっとうな女好きというか変人の女を好きになったことは無かったように思うが、実際には誰が変人であるかそうでないかもわからない。クラスメートと会うと、この私までも「普通の人」なので基準は人により相対的なものだからだ。何年もつきあってみてようやくわかるものだから、人の性格というものは。

私はこれからどこへ行き着くか、ということを最近はよく考える。そして、どうなるにしても無難な人生は嫌だと思うようになっている。結局、それは官僚たちの悪さを見ればわかるように「悪さ」をすることにしか結びつかないからだ。難しい私にしかできない人付き合い、会社作り、結婚があるかもしれない。どこまでも夢や希望を失わない一生でありたいと思っている。