運命

『たけしの万物創世紀』最終回スペシャルの受け売りなのだが、今から４６億年前、地球が生まれた。あと５０億年後、太陽の寿命とともに地球も消滅する。それは、変えることのできない宇宙のリズムだ。３８億年前に地球に誕生した地球生命の未来は、最初から決まっていたことだったかもしれない。しかし、その中で人類は、引き継いで来た英知をもとに宇宙へ旅立つことを可能にした。夢を現実のものとし、停滞は、希望を産んだ。人類は、地球生命から宇宙生命へと変わりつつあるのだ。

私が、他人に対して「ああせい、こうせい」と言うのも同じようなこと。そのまま行けば、その人が水たまりにはまるのも「運命」かもしれない。しかし、私がいろんな人に出会い、助言をもらい、曲がりなりにも今を生きていることは、そうすることが無駄では無かったことのいい証明だ。「なるようにしかならない」かもしれないが、ちょっとしたことで変化は訪れる。希望を失ってはいけない。誰もが前向きに考えられるようになるまで私は、主張し続ける。

私が主張してやまないのは、この地球上のすべての生命と同じで「挑戦すること」だ。すべての生命は、挑戦することで生き抜いて来たのだった。調子が悪いとき、いつも考えて欲しいのは、今、挑戦しているかどうかだ。退行したり、逃げているならば、挑戦に転じて欲しいと思う。すべては、そこから、そう思うことから始まる。

勉強、仕事、病気、老い、死、ただ生きること、と現代は悩むことが相当ある。最初のきっかけは、挫折にあると思う。挫折をきっかけに自己の弱点を知り、挑戦権を獲得することになる。せっかく挑戦権を獲得したのに、挑戦しなければ具合が悪くなるのも当然のことだろう。誰もが挑戦できるように作られているわけだ。

最大の敵は、どこかにいる他人ではなく、逃げたり、引きこもろうとする自分の心だ。自分には無理だと思う、思いこむ心だ。最初から、できないと考えると、本当にできなくなるものだ。困難な中にこそ、成功へのヒントが隠されている。私がピンチこそ、おいしいと考える所以だ。

また、ピンチは集中して起こることがほとんどだ。ここでも、自分の心が試される。１つならまだしも２つも来るともうダメだと思う人も多いと思う。しかし、ピンチの中にチャンスがあると考えると、ピンチが複数あれば、チャンスも複数あることになる。諦めないで欲しい。ピンチをまず受け止めて欲しい。