おみやげ考

最近、「もらいっぱなし」だったので私も変則的な時期におみやげを買って帰ってきた。急な帰省だったが、ちょうど良かった。問題は、どうやって配るかだった。

私の経験からすると今の仕事場では、私が最も古株に属する。何も気後れすることはないのだが、何となく目に見えない壁のようなものがあった。やはり、「立場の違い」というものは大きいだろう。それは、私が仕事が安定しないと嘆くことと無縁ではない。そう、彼らには定年まで仕事が保障されるが、私には無いという事実だ。一方で、まさにその点が私を燃えさせる理由でもある。

そんなこともあって、わかりあえないと感じるのか、話さえそんなにできないというのがこれまでの状況だった。ここ数年ではフロアー全体での飲み会なども無いので余計に交流は無い。もしかすると音頭を取る側が普段仕事で密接に関わらない相手と身近に接することとなる飲み会に居心地の悪さを感じて止めたのかもしれない。最近の私は、途中で具合が悪くなったりするのでちょうど都合がいいのだが。

きのうは、私から乗り込んでいった。仕事で付き合いのある連中はもちろんだが、毎日顔を合わせていながら口もきかない相手にもおみやげを配った。今回は、それがごく自然にできた。いつもならバイトの人に任せるのだが、自分でやったのだ。結果は、想像通りいい感じだった。こんなことでもいいのでちょっとした「ふれあい」を求める気持ちは同じではないかと勝手に思った。

従来の私なら、これだけのことさえ、できなかったことだ。いや、昔はやったことがあったのだが、最近はまったくやっていなかったと言うべきだ。ちょっとのことなのだが、そこを乗り越えるかどうかは大きなことだったように思う。「人との関わり」とか「共同作業」ということに力を入れて行きたい私としては、私の殻から先に破って行く必要があった。

仕事場には、女性が二人いるのだが、去年の今頃から身近に接するようになった女性が一人いる。むろん、この女性とねんごろになりたいから「かかわり」を持ちたいということではない。何でもいいのでいつでも話そうと思えば話せる相手というふうにしておかないとこちらとしても居心地が悪いということだ。

その居心地の悪さがひいては、仕事のやりにくさにつながってしまう。これまでの反省があってのことだが、どうなることやら。仕事という意味では現在は、まあまあの状態だ。ただし、さすがに我が社のエースが抜けているので思うようなペースでは進まない。これは、ボヤキではなく事実をそのまま言っているだけだ。今日から、家にも持って帰り、少しは進めるつもりだ。