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たんぽぽから見た山

連休で田舎に帰省した時に会った級友たちに「不眠はねんかな?」と聞くと、「これまでのところ経験ないわ。」と返事されたのには驚いた。もちろん、既婚者で子供もいる。現在は、公務員でも、これまでにいろいろと悩みはあっただろうに。まるで、子供時代のような返答に私は拍子抜けしてしまった。

30代後半から、しぶとい不眠に悩まされ、3年前にはとうとう薬を飲むまでになり、薬から離れるのに、ものすごく苦しんだ私としてはうらやましい限りだった。しかし、そのような私でも高校を卒業するまでは、不眠という経験は無かったと思う。浪人時代も確か、眠れないという悩みは無かったのではないか。あの頃はむしろ、胃痛や痔疾(切れ痔)に年中、悩まされたくらいだ。

ましてや、小学生の頃など悩みなどあって無いようなものだから、もちろん、不眠など経験が無い。大阪万博に行ってからというもの、太陽の塔に魅せられて夜の雰囲気が一時期好きだったことがあるが、それは雰囲気が好きなだけで実際には睡魔に襲われすぐに寝ていたように思う。ある時は、蛍を部屋に放して、その幻想的な光を楽しんだこともあった。しかし、異常に眠たかったことを覚えているだけだ。当時の田舎は、稲をよく見ると蛍がいたのだった。今、思い出したが、『キイハンター』でさえ眠くて見られなかったくらいなのだ。

睡眠というのは、昔は、激しい「睡魔」となって現れていた。今や、いろんな手を使っていかにリラックスするかの神聖な行為のようになっている。そう、只では手に入らない「儀式」になっている。歳とともにそうなるのは自然なことらしいのだが、なかなか苦しいことでもある。自分の経験を生かして不眠に悩む人に薬を使うのを止めるよう呼びかけるのみだ。

ベンゾジアゼピン誘導体の睡眠薬は、単に眠気を誘うだけなら害は少ないのだが、免疫に関わる細胞まで眠らせる、ということだ。それ故に、長期服用は、そのまま寿命を縮めることにつながる。頓服として利用するという手もあるのだが、恐らくそういう手法は破綻するだろう。体が耐性を持ってしまい、効かなくなるからだ。必然的に量が増えたり、さらにアブナイ薬に走るようになる。

うつで悩む人々のブログでハルシオンを普通に飲んでいる記述が出てくるのだが、驚きだ。こんなアブナイ薬を常用するなど狂気の沙汰としか思えないからだ。厚労省という「おままごと」のような役所がいかに機能していないかが、これをもってしてもわかる。

私の不眠はいつが起源だったのか実はよくわからない。前に住んでいたアパートに天窓が付いていて朝早く目が覚めるというのはあったのだが、あれが起源と言えば言える。いくら早く寝ても朝早く目覚めるので寝たような感じがしないのだ。ただ、これは眠れないというのとは違うのでまだ、軽い方だったと思う。

本当に眠れなくなったのは、3年前にお袋が入院した時くらいからだったろうか。仕事にも追われ、看病にも追われ私としてはお手上げ状態だったのだと思う。「小さい」人間の私としてはこれだけで十分、不眠の材料になるのだった。この時から1年間薬漬けにされ、その後、離脱するのに半年以上かかった。以来、私は医者を信用しなくなった。彼らは、薬のことがわかっていないと思うようになった。

睡眠に積極的に取り組むようになったのは、自分が薬から解放されてからだった。身近な人で睡眠薬を飲んでいる人には止めるよう説得した。お袋の場合は、困難だった。私が不眠だといってもそれはまだまだかわいいものだ。しかし、お袋のそれは18年前の父の死までさかのぼる。連れ合いの死に際して不眠に陥ることは不思議でも何でもない。医者は、何も考えずに薬を処方したのだろうが、いざ、止めるとなるとこれはもう命懸けの覚悟を必要とする。

長期にわたる離脱症状に襲われるからだ。不眠の症状がもっと激しく現れるのが離脱症状だ。ヘタをするとこの段階で命まで落としかねない。こんな危険な薬を医者は無責任に処方する。しかも「帰ってもらうため」という下世話な理由で。これこそ、私が医者を嫌う理由だ。

お袋の場合は、段階を追って漸減したものの、相当長期にわたって不眠に悩まされた。喘息の悪化も重なり、今年になっても薬を再開しようかと悩んでいたくらいなのだ。私も薬を止めるよう言った責任があるので悩んだ。若い人でも高齢者でも睡眠薬を安全に止めるためのマニュアルなど存在しない。

必死で睡眠についての勉強をしてみたのだが、結局、問題は「夜」にあるのではないことがわかった。大脳を休めるために睡眠があるのだが、不眠を訴える人に限って、疲れていないのだった。私の時もそうだ。頭は疲れているが、体が疲れていないというのも強烈な不眠を引き起こす。頭も体もバランス良く疲れさせ、同時に会話もしてリラックスした一日を送るというのがいい睡眠が得られるコツだ。ちなみに会話は、「独り言」でもいい。一日が自分なりに充実していれば恐らく睡眠で悩むことはなくなる。

高齢者が不眠に陥る大きな原因は、「生きがい」にある。するべき事が無いというのが大きな原因だ。やることがいっぱいあると、「寝る時間くらいくれ!」ということになるのだが、何も無いと逆に寝る時間さえも無くしてしまう。充実感が無いので疲れないし、眠れないのだ。趣味をできるだけ多く持っておきたいのは、そういうところにある。夜、眠れない時は何をしようかというくらいやることを用意しておけば、選択するだけでも疲れて眠たくなるのだ。そのようにお袋にもアドバイスしてみた。

花や野菜を育てるというのもかなりいい趣味だ。毎日に張りが出るし、野良仕事ほど疲れる作業は無いからだ。お袋の場合は、これでだいたい解決したように思う。若い人の不眠も基本は同じで夜、眠れない時に何をするかを考えるといい。これを用意しておくと安心するので薬に頼らず「不眠」を楽しめるようになるはずだ。私の場合は、ミニパソコンでネット散策だ。普通、「寝る前にパソコン」は視覚への刺激か強いのでタブーなのだが、画面が小さいのでいいのだろう。午前2時過ぎまで遊んでいるとたいていは疲れて目が開かなくなる。これは、パソコンをやると目が疲れることを利用したやり方だ。

もちろん、適度な運動や頭の疲れをバランス良く発生させるというのは基本でこれをやらずに眠れない時のことだけをやっても始まらない。眠れない原因が「夜」には無いのだということを知っておくのはいいことだと思う。

それにしてもクラスメートは、今後も不眠に陥ることは無いのだろうか。田舎だから、それもアリなのだろうか。うらやましい限りだ。私は死ぬまで仕事をするつもりなので、それこそ一生、不眠と闘いながら生きることになる。私は、それもおもしろいと思うようになっている。悩みにぶつかり、格闘し解決して行くというのはコンピュータの仕事そのもので、手慣れた作業でもある。ただ、自分だけが解決してもおもしろくないのでできるだけ悩める人の力になり、不眠を撲滅したいと思っている。

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