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山崎努が好きで、かつて『世紀末の詩』は時期も時期だったので、熱心に見た。はずだったのだが、今見ても新鮮だ。あまり見ていなかったのだろうか。確かに東京に行ったばかりで忙しく自分の時間など無い状態だった。Xファイルなども大して見ることができなかったように思う。アパートに午後8時には到着するのだが、疲れてしまいウトウトしながら見ていたのだろう。

その『世紀末の詩』の第2話。「パンドラの箱」を懐かしく見てしまった。京都時代、私はかわいい娘に恋してしまった。しかし、当時の仕事仲間が言うには、とても無理な相手で「誰があんたみたいな汚いのと付き合う?」というようなことを言っていたのを忘れない。もうちょい、うまい表現だったように思う。ドラマのストーリーも盲目の彼女と付き合っていたブ男が、目の手術が成功して視力が回復した途端に彼女が去っていくという物語だった。思わず、私は京都の彼女のことを思い出してしまった。

あの時も、私は勘違いしたのだと思うが、それよりも若く美しい時代に私が美しくもなく、若々しくもないことが問題だったのかもしれない。特に何もなく、私が仕事場を辞めることになって、会うこともなくなった。ドラマの彼のように「いい夢を見させてもらった」と思えばいいのだろう。しかし、探せば今でも写真があるのではないかと思う。いつか、パートナーに見せたが、さっぱり興味を示さなかったのがおかしかった。興味の無い男の片思いの女だからか。

最初から何もないのだから、恋とか愛とかにもあたらないのかもしれない。しかし、私には相当大きな「愛」だったように思う。表現ができないだけで、心はいつも最大限だった。彼女のためにイラストまで描いたくらいだから。絵のへたな私がだ。そこそこうまく描けて、ニコリと笑ってもらったくらいだ。当時は、金が無いから無理なのだと考えていたのだが、後年、金があっても無理だと悟る。つまり、女心は私が考えているようなものではないということ。

以来、私も好きにはなるのだが、愛だの恋だのは口にしなくなった。東京時代にやはり、私が一方的にいれあげたのだが、うまいことかわされた彼女もいた。その彼女にはメールだけだが、こちらに帰ることを告げて帰ってきた。彼女は人付き合いがうまいというか、人間好きなのだろう。私がいれあげていることもわかり、適当な時期に彼氏を紹介してきたのだった。東京を離れるとき、「やさしくしてもらった気がする」と書いて送った。彼女は本当にやさしかったのだ。田舎もんの私にも。グループで遊んでいた頃がなつかしい。放射能のことも書いたが、どうするのだろうか。ちょうど危ない時期に出産し子育てをしているはずだ。

「愛は消えない」「愛は永遠」とは野島伸司のドラマによく出て来る。消えるような愛は、最初から無かったのだと。
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